北九州市探訪004~曲里の松並木~ 北九州市八幡西区

 

曲里の松並木は、福岡県北九州市八幡西区黒崎にある、長崎街道沿いの松並木です。江戸時代に徳川幕府が全国の街道に松や杉を植樹させた名残りであり、北九州市の指定史跡にもなっています。現在の松並木は、黒崎から木屋瀬にかけて残されていた松の中で、わずかにその面影をとどめている部分です。この松並木は昭和46年(1971年)4月21日に市の指定史跡となりました。

 


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先日曲里の松並木を歩いた際の動画です

落ち着いた雰囲気で、黒崎の街中にあるにも関わらず

素晴らしい散歩コースとなっております。

 

かつては、昭和20年(1945年)頃まで黒崎から木屋瀬にかけて多くの松が長崎街道に残されていましたが、現在では当時の松は2本を残すのみとなっています。1999年(平成11年)の台風で倒れたり枯死したりした松の中には、樹齢推定143年のものもあり、これらは江戸から平成までの5つの時代を生き抜いた松として保存されています。

曲里の松並木は、江戸後期の狂歌大田南畝蜀山人は別号の一つ)がその紀行文「小春紀行」において、この地域の美しい景観を詩的に描写しています。具体的には、「坂を下るに赤土の岸あり。松の並木の中をゆくゆく坂を上り下りて、又坂を下りゆけば、左に黒崎の内海見ゆ」という記述があります。

訪れる人々は、JR黒崎駅から徒歩約10分で到達でき、黒崎ひびしんホールと八幡西図書館を過ぎた先に位置しています。この歴史的な松並木は、散歩道としても利用されており、松の木々の間から差し込む木漏れ日を楽しむことができます。

このように、曲里の松並木は、その歴史的価値と自然の美しさを現代に伝える貴重な場所です。北九州市にお越しの際は、是非訪れてみてください。